MCAがコンサル標準設計業務を設定 標準作業量

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マンション改修設計コンサルタント協会(MCA、貴船美彦代表)は、マンション計画修繕コンサルタントの標準設計業務とその業務を行う上で必要になる作業人日を公表した。標準業務は、マンション計画修繕に関するコンサルタント業務の中でコアとなる業務の流れと主要となる業務内容を規定。必要となる人工はマンションのタイプや戸数ごとに標準業務にかかる作業量を示した。MCAは今回の内容をもとに、標準業務以外に必要となる業務が発生した際の対応を規定できる契約書の標準化に取り組む。
 標準業務は、業務委託契約を受けてから建物調査診断業務、基本設計業務、実施設計業務、工事発注準備業務、工事管理業務、アフター点検業務という流れを示し、各業務で生じる主要業務を規定した。建物調査診断業務は、事前調査のほか目視や打診、触診の調査、コンクリート中性化などの診断を挙げる。基本設計業務では、工事項目や範囲、仕様などを定めるとともに瑕疵保険や完成保証の検討を位置付け、実施設計業務には当該業務のほか修繕計画説明会の開催や積算業務を挙げた。工事発注準備業務には見積もり依頼資料の作成や先行手続きや工事契約のサポートを規定している。各業務を実施した際の成果物となる書面についても例示している。
作業人工は、会員企業のアンケート調査に基づき、5階建ての複数棟からなる「団地タイプ」、20階建て以上の「超高層」、それ以外の「通常型」にタイプを分け、それぞれの戸数に応じた作業量を示した。単位は1人が1日8時間作業するとして何日かかるかを示す「人日」で規定している。例示すると、101~200戸の団地タイプで実施設計業務を行う場合は平均29人日、同規模の戸数の超高層は35人日、通常型は25人日。
貴船代表は「業界に標準となる指針がなかったので、今回の設定をもとに透明化を図るとともに、工事費の違いを正しくジャッジできるようにしたい」と標準化の意義を説明した。
作業人工は「作業にかかるコストに関する問い合わせもあるが、競争を阻害する恐れがあるとの公正取引委員会の指導もあり、人工での表現とした。国土交通省が告示で示した金額の算定表を添付するので、参考値としてほしい」と説明した。
 今後策定する標準契約書に関しては「コンサルタント業務は、個々のマンションの特殊性などを踏まえると標準業務だけで対応できないケースも発生する。標準業務以外に行う業務や、標準業務の中で必要としない業務などを明確にできる契約書の形を示したい。建築設計では(日本建築士会連合会や日本建築士事務所協会連合会など建築設計団体による)四会連合協定の建築設計・監理等業務委託契約書類という指針があるので、整合性を取ることでより分かりやすい契約書にしていく」と、外部と調整を踏まえて作成する考えを示した。
 標準契約書には、管理組合とコンサルタントの間で利益相反が疑われるなどの紛争が発生した場合に、MCAが設置する第三者委員会となる「コンプライアンス監視委員会」で調査する規定を盛り込む方針も示した。委員会は弁護士や管理組合団体、マンション管理士など6人で構成。MCA理事会と独立させ、管理組合など外部からのクレームに対処する組織とする。契約違反が確認された会員は訓告や除名などの処分を受ける。

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