震災時の組合の対応まとめた「地震対応箱」、全国に啓発 カードの順序で漏れずに震災対応 全管連

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 全国マンション管理組合連合会(全管連、川上湛永会長)は、大規模地震が発生した際に管理組合が対処すべきことをまとめた「マンション地震対応箱」の全国への普及に乗り出す。地震対応箱は、発災時の対応から建物の復旧に向けた手続きを順番に示したカードが収められたキットになっており、カードを追えば知識が少なくても災害に対応できるようになっている。全管連では講習会や講演会などの機会をとらえてPRする考え。管理組合が実施する防災訓練で対応箱の内容を実践する機会にし、居住者間の関係性構築や防災意識の醸成にも役立ててもらう考えだ。

 対応箱は構成団体の熊本県マンション管理組合連合会が熊本地震での経験を踏まえて6月に作成した。対処すべきことをミッションとし、ミッションごとにA4判のカードが作られている。発災時以降に管理組合がすべきミッションは6つ。「まず近くにいる人を集める」「防災用具を集める」「各住戸の安否確認」から始まり、建物の周囲を点検して危険個所をテープやポールで示す「二次災害の防止」や、下水管が損傷している可能性を考慮した「トイレ不全に備えた非常用トイレ袋の配布、飲料水の確保」を示している。最後のミッションは、これまで行動して確認できた点を掲示板に知らせること。対応箱には案内のためのひな型やメモ帳も同封されており、ひな型に数などを記入するだけでも掲示物にすることができる。

 その後は対策本部を設置して行動することとし、新たなミッションが掲げられている。居住者が実家などに避難し連絡が取れなくなると復旧に向けた作業が滞るため、連絡先の確認作業を重要視し、その方法などを記載している。また、損傷度の記録が行政との手続きの上でも必要になると指摘し、建物の安全性を居住者で確認するためのマニュアルも同封されている。罹災証明を自治体に交付してもらい、被災度区分判定を早期に実施することも重要とし、その手順を合わせて示している。

 川上会長は「対応箱は、熊本で実際に被災した管理組合が体験した点や反省点をもとにしており、ミッションを追えば対応が漏れることがない。被災の状況が早く判定できれば、場合によってはマンション内で避難という判断もできる。実践してもらうことが大事なので、今後はコンパクト版やパワーポイントにしたデータ版の提供も検討し、広めていきたい」と話す。管理組合をターゲットに訴求していく予定で、価格は一般向け9800円(税別、送料別)。全管連の会員は7000円(同)。

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