住宅宿泊管理業には消極的 マンション管理会社への意向調査で判明

管理会社
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本社のアンケート調査に28社が回答
宿泊管理業者の登録申請を検討しているのは2社

住宅宿泊事業法が6月15日に施行されることに伴い、事業者の登録申請受付が3月15日から開始される。家主不在型の住宅宿泊事業者から委託を受けて行う住宅宿泊管理業はマンション管理業界にとって新たなビジネスチャンスになるのか。不動産経済研究所では主要管理会社に住宅宿泊管理業への取り組み意向などを聞いたアンケート調査を1月半ばに実施し、28社から回答を得た(回答企業一覧を掲載)。

 調査結果によると、現時点では住宅宿泊管理業を手がけることに対してほとんどのマンション管理会社が消極的だ。自社で管理しているマンションの管理組合が民泊を禁止する方向にあることがその背景にある。
 民泊事業への参入を表明している企業の多くは、賃貸物件の空き室を活用していくのが狙いであり、分譲マンションの管理会社にとっては事業の位置づけが難しいようだ。
 今回のアンケート調査では、「住宅宿泊管理業はマンション管理会社にとって新たなビジネスチャンスになるか」との設問に対して、「なる」と回答したのは28社中1社(3・5%)だけだった。「ならない」と回答したのは7社(25・0%)で、57・1%と約6割にあたる16社が「どちらともいえない」と事業性を見極めている段階だ。そのほか自由回答として、「多くの管理組合が民泊に反対しているため、事業性を検討していない」「業務の詳細が判明しないと判断が難しい」があった。

8割以上の企業が「登録申請を当面検討しない」

 3月15日から始まる住宅宿泊管理業者の登録申請については、23社と8割以上の企業が「当面は検討しない」と回答。「検討している」企業は2社(7・1%)に留まっており、「検討していないが今後検討する可能性がある」が3社(10・7%)だった。「検討している」と答えた2社は住宅宿泊管理業への取り組みについて、いずれも「登録はするが様子を見ながら取り組む」と慎重な姿勢である。
 一方、民泊について自社で管理しているマンションの管理組合の関心を聞いたところ、「高い」と回答した企業が16社(57・1%)で最も多く、「あまり高くない」が9社(32・1%)、「ほとんど関心がない」が3社(10・7%)と、民泊に関心を持っている管理組合の割合は高いことがわかった。
 民泊を禁止する見込みの管理組合の割合については、全社(28社)が「大半の組合が禁止」と回答しており、分譲マンションでの民泊解禁はハードルが相当高いということが浮き彫りになった。

業務上のネックは「苦情対応」、民泊を禁止する組合とのコンフリクトが課題

 住宅宿泊管理業について、業務上難しい点やネックになることは何かとの問い(複数回答あり)に対しては、「苦情対応」が85・7%で最も多く、次いで「緊急時の対応」が57・1%となっており、ソフト面でのデリケートな対応に苦慮するのではないかと捉えられていることがわかった。3番目に多かったのは「清掃・衛生業務」で42・8%、「届出住宅の確保」と「安全確保」がともに35・7%、「賠償責任」が32・1%と続いた。そのほか、「居住者と外部所有者との意見の違い」「管理規約や使用規則遵守の徹底やモラルの維持が困難になり、住環境の低下が懸念される」などの自由回答があった。
 ある大手管理会社の社長は「管理しているマンションが民泊を禁止するため、新たなビジネスとして民泊の管理業を展開していくにはコンフリクトをどうするかが課題になる。社内で体制を分けてまで事業化するのは現時点では得策ではない」と話す。
 東急不動産ホールディングスの大隈郁仁社長は民泊事業について、「個人的には慎重に考えている。仮に行うとすれば、所有している賃貸マンションの空き室やオフィスビルの付置務住宅を一部活用することは考えられる。外から借り上げて民泊事業を展開していくことには慎重だ。周辺住民とのトラブルを最も懸念している。管理を受託しているリゾートマンションで、別荘として使用している住戸については民泊を検討するケースが出てくるかもしれないが、ビジネスになるほどのボリュームはない。日常的な管理の一環として少しフィーをもらってやる程度だ」との考えを示した。

回答企業一覧(順不同)

穴吹コミュニティ、伊藤忠アーバンコミュニティ、エムエムエスマンションマネージメントサービス、グローブシップ、コミュニティワン、総合ハウジングサービス、相鉄リビングサポート、住商建物、大京アステージ、大和ライフネクスト、東急コミュニティー、東京建物アメニティサポート、長谷工コミュニティ、長谷工コミュニティ九州、長谷工スマイルコミュニティ、阪急ハウジングサポート、伏見管理サービス、ホームライフ管理、ナイスコミュニティー、浪速管理、日鉄コミュニティ、日本管財住宅管理、日本ハウズイング、野村不動産パートナーズ、三井不動産レジデンシャルサービス、三菱地所コミュニティ、明和管理、和光建物総合管理。

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