マンション紛争解決センターを設立 ADRで実施、自前で調停人を育成 日本マンション管理士連合会

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 日本マンション管理士連合会(親泊哲会長)は、マンションのトラブルの解決サポートを行う「マンション紛争解決センター」を開設し、本格稼働した。調停人は、マンション管理士であり、かつ昨年4月から同センターでスタートしたADR(裁判外紛争解決手続き)実施者養成講座を受講し、同センターが実施した試験の合格者が務める。トラブルの当事者同士が同席する対話促進型の調停方法を採用する。

 ADRは民法上の紛争を当事者と利害関係のない公正中立な第三者が当事者の言い分を聞きながら解決を図るもので、裁判制度とは異なる手続き。簡易で迅速、安価に加え、非公開であることに利点がある。同センターは、紛争解決後も紛争当事者がマンションで共に暮らしていけることに考慮し、対話促進型の調停方法を採用して支援に当たる。

日管連は2009年春にADR検討委員会を立ち上げ、約9年をかけて調停方法の研究やマンショントラブルの事例分析などを進め、今年8月24日にADR法に定める法務省の認証を取得した。調停人の登録者は今年9月中旬時点で80名、申込者は6名。ADR法に基づく法務省認証の紛争解決サービスは、マンションに特化したものでは特定非営利活動法人福岡マンション管理組合連合会の運営するマンション問題解決センターに続き2団体目となるが、個別団体が自前で調停人を育成し取り組むは初の事例となる。

 調停人は当事者同士の話し合いのサポートに努め、当事者自身が解決策を見出すことを優先して臨機応変な解決策を模索できるよう支援する。一方的に解決策を宣告するのではなく、どういう方法だったら解決が可能なのか、当事者の感情や気持ちも配慮しながら解決策を模索する。こうして当事者自身が納得した解決策を考えることに力点を置くため、同センターでは、「話し合いを経て成立した約束事を反故にする可能性が低い」(マンション紛争解決センター・重森一郎センター長)と考えている。管理費の滞納や駐輪場・駐車場のトラブルのほか、騒音、給排水管工事の専有部の立ち入りで生じたトラブルなどの解決に適していると同センターでは見ている。

ADRの費用概算は、申込者は申込料として3万円、もし応諾予定者がADRに応じなかったり、申込者が1回目の期日開始前に申込を取り上げた場合は、申込金の半額から振込手数料を差し引いた金額を返金する。マンションADRは1回ごとに申込者と応諾者から5000円をそれぞれ徴収し、合意が成立した場合は申込者と応諾者の2者で合計1万円を負担する。

マンション紛争解決センターは日管連の事務所内に設け、平日の10時から16時30分まで受け付ける(12時から1時間は休憩)。

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